原価や運賃の高騰、更に急激な円安により、2024年現在、生活に関わるあらゆる商品の値上げが大変なことになっています。
それに合わせて私たちの給料が上がるわけではなく、日本における一般庶民の貧困化は益々深刻なものに向かっています。
ということで今回は、サイズが小さくなったと思われる「それ、実質的な値上げじゃん!」という商品を、誰もがなじみのある“国民的お菓子”に絞って、その詳細をまとめてみました!
※尚、内容量・価格推移のすべての表記に「頃」という文言が入っているのは、年をまたいだ場合とまたがない場合があるためです。ご了承ください。
①ガリガリ君
日本人なら説明不要な氷菓子『ガリガリ君』。
1981年の発売開始から老若男女問わず愛され続けています。
『ガリガリ君』の内容量推移を見ていきましょう。
<『ガリガリ君』内容量推移>
■1981年~1999年頃※不明
■2000年頃~2006年頃→120g
■2007年頃~2014年頃→113g
■2015年頃~2019年頃→110g
■2020年頃~2024年現在→105g
発売開始から1999年までの内容量は分からなかったのですが、120gより軽かったということはなかったと思われます。
そしてサイズ変更だけではまかなえきれず、値上げもされています。
<『ガリガリ君』価格推移(税別)>
■1981年~1990年頃→50円
■1991年頃~2015年頃→60円
■2016年頃~2023年頃→70円
■2024年→80円
価格の推移を見ると、1991年から20015年までの25年間は据え置きでしたが、2016年以降は、2024年までの8年間で、2回の値上げがされています。
さすがに時代の流れには逆らえなかったようです。
内容量、価格推移を見ていくと、現在(2024年)から24年前は、価格が20円安い上に、15gもボリュームがあったんですね。このままいくと本当にガリガリ君になってしまいます。
②うまい棒
こちらも国民的お菓子、『うまい棒』です。
発売は1979年からですが、内容量が公開されたのは2005年からになります。
<『うまい棒』内容量推移>
■1979年~2004年頃※不明
■2005年頃~2009年頃→7~9g
■2010年頃~2024年現在→5~6g
内容量に幅があるのは、種類によって重さの変化があるからのようです。
発売当時の1979年~2004年の内容量は不明ですが、
こちらも『ガリガリ君』同様、7~9gより軽いということはないのではないでしょうか。
続いて価格推移です。
<『うまい棒』価格推移(税別)>
■1979年~2021年頃→10円
■2022年頃~2024年現在→12円
発売開始から42年間変わらずだったというのも驚愕ですが、逆にそこまで徹底していた価格設定を変えざるを得ない状況(世の中)になってしまったということですね。
③カントリーマアム
「小さくなったお菓子」で真っ先にやり玉にあげられる印象のある『カントリーマアム』です。
1984年に発売が開始されていますが、現在出回っている、一番ポピュラーな大袋入りで推移を調べました。こちらは1992年から発売が開始されています。
重さもさることながら、入り数にも注目してください。
<『カントリーマアム』内容量推移>
■1992年~1995年頃→28枚入り 1枚11.5g (合計)322g
■1996年頃~2001年頃→28枚入り 1枚10.5g (合計)294g
■2002年頃→ 30枚入り 1枚10.0g (合計)300g
■2003年頃~2004年頃→ 30枚入り 1枚10.5g (合計)315g
■2005年頃~2006年頃→ 30枚入り 1枚11.0g (合計)330g
■2007年頃→ 28枚入り 1枚10.5g (合計)294g
■2008年頃~2010年頃→24枚入り 1枚10.5g (合計)252g
■2011年頃~2013年頃→22枚入り 1枚10.5g (合計)231g
■2014年頃~2015年頃→20枚入り 1枚10.5g (合計)210g
■2016年頃~2021年頃→ 20枚入り 1枚10.0g (合計)200g
■2022年頃~2023年頃→19枚入り 1枚10.0g (合計)190g
■2024年現在→18枚入り 1枚10.0g (合計)180g
すごいです。めちゃくちゃ刻んでます。
枚数も1枚あたりの重さも増えたり減ったりしています。
御覧の通り、実際には、巷で言われているような重さ(大きさ)の変更はさほどありません。
まるで消費者を翻弄しているかのような細かなリニューアルが、印象の悪さを与え、攻撃の対象になっているのかも知れませんね。
ただ、この“細かなリニューアル”には大きな理由がありました。
価格推移をご覧ください。
<『カントリーマアム』価格推移(税別)>
■1992年~2024年現在→323円
なんとこの大袋入りカントリーマアムに関しては、メーカー価格として発売から値上げが一切ありません!
おそらくこのこだわりが、“細かなリニューアル”に繋がっているのでしょう。
ある意味企業努力です。不二家さんも頑張っているんです。
・・・にしても30枚から18枚はいくらなんでも減らしすぎかなあ・・・(苦笑)。
番外編 『亀田の柿の種』
こちらはちょっと個人的な私情が入っております(汗笑)。
そもそも私は「ピーナツ」が大好きで(知らんがな)、単体の「ピーナツ」でももちろん十分満足なのですが、「柿の種(という名のせんべい)」と一緒に食べる「柿ピー」は更に大好きで、「発明した人、天才!」とさえ思っています。
そしてそんな「ピーナツ」好きの私にとって、「柿の種(という名のせんべい)」はあくまで「ピーナツ」の補助的な役割をするもので、『亀田の柿の種』は、それはそれは絶妙なコンビネーションを魅せてくれておりました。
ところが、2020年、亀田製菓が、突如として「柿の種とピーナツの比率は何対何がいい?」的なアンケートキャンペーンを実施し、消費者からの回答の結果、今までの「柿の種6:ピーナツ4」から「柿の種7:ピーナツ3」へのリニューアルが決定してしまったのです。
なんなら5:5くらいでもいいんじゃないかくらいに思っていた私にとって、絶望的な結果でした。
このキャンペーンも、(おそらく)原価の高い「ピーナツ」を減らすために仕組まれた、巧妙な企てだったのではないかと、正直、今も思っています(笑)
これが実質的な値上げだったんじゃないかというのは、あくまでも個人的な見解ですが、それを踏まえた上で話しを進めます。
1966年に発売を開始した『亀田の柿の種』の「柿の種とピーナツ」の過去の比率を見ていきましょう。
<『亀田の柿の種』の「柿の種」と「ピーナツ」比率>
■1966年~1969年頃→柿の種7:ピーナツ3
■1970年~※ほんの数年のようです→柿の種5:ピーナツ5
■?年~2020年→柿の種6:ピーナツ4
■2020年~2024年現在→柿の種7:ピーナツ3
私にとっては夢のような5:5の時代もあったようですが、これはあまり評判が良くなく、その後長く続く6:4に変更されたそうです。
7:3かあ・・・。うーん、ピーナツを買ってきて足すしかないかなあ・・・。
まとめ
と、色々書いてきましたが、各企業さんも試行錯誤された結果です。
みんなが潤うためには、「値上げ」というものはやはり必要なものです。
『ガリガリ君』、『うまい棒』、『カントリーマアム』、『亀田の柿の種』、
どれも日本が誇る最高のお菓子であることは間違いありません。
まだまだこれからもお世話になります!
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