2024年8月、小泉進次郎氏が、自民党の総裁選挙に立候補し注目を集めましたね。
そこで、「小泉進次郎構文」と呼ばれる小泉氏のこれまでの発言をまとめてみました。
「小泉進次郎迷言」、「小泉進次郎ポエム」なんていう呼ばれ方もしています。
何故こんなに人の心を揺さぶるのか?小泉進次郎構文誕生の秘密とは?
6選です!どうぞ!
①「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている。」
環境大臣としての入閣直後、2019年9月の国連気候行動サミットでの発言。おそらくこれが一番有名でしょう。「小泉進次郎、なんか変なこと言ってる」と世間が気づき始めたきっかけの言葉です。
「だからこそ日本は・・・」のあと、<何か言わなくては。でも、もたもたしてられない>という焦燥感のようなものも伝わってきます。
語尾が「思います」から「思っている」へ変わっているのがミソで、「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思います」だと独特の面白みが半減します。
この辺が小泉氏の発言の魅力なのではないかと推測します。
また、「思います」と言っている“主観の自分”がいて、「思っている」という“自分を俯瞰した自分”がいるという風に読み取ろうと思えば読み取ることもできます。哲学的ですね。
この辺も小泉発言の味わいにもなっているのではないでしょうか。
②「反省をしている色が見えないという指摘には、私自身の問題だと反省している。」
まず、前提として反省はしていたのでしょう。ですが、反省しているようには見えなかったという批判があったんですね、周りから。
で、“反省しているように見えるふるまい”をしていなかったということに“反省”してるんですね。
なので、小泉氏は全く別々の事象について、それぞれ“反省”をしてるということです。
偉い!
③「30年後ということを考えたときに、30年後の自分は何歳かなとあの発災直後から考えてました。」
同じ言葉を繰り返すというのは、所謂「小泉進次郎構文」の基本のようです。
この発言の意味を読み解くのは、例えば、色の概念がない世界で、「赤色」はいったいどういう色なのかを説明しなければいけないくらいもどかしく、困難なことです。
禅問答のようで、どこか崇高な言葉にすら感じます。
④「削減します。」
①と同じ国連気候行動サミットでの発言です。
記者との質疑応答の中で、「今後半年や1年間で石炭火力発電をどう減らしていきますか?」という問いかけに対して、小泉氏がこう答えました。
⑤「おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が。シルエットが浮かんできたんです。」
これは2021年に、環境省が“2030年度までに温室効果ガスを46%までに削減”という目標を掲げ、その数字の根拠を聞かれた際に出た発言です。
それまでは26%だった目標を、46%に引き上げ、「その目標は高すぎないか」という声が上がっていました。それに対し、小泉氏は力強く答えています。
おぼろげながら浮かんできたというその数字の達成に向け、環境省の方々は今、頑張ってくれています。
⑥「好きなもの食べたいときありません?」
「ステーキは毎日でも食べたいね」という発言の数日後、実は、牛などの家畜が出すメタンガスや、放牧地のための森林伐採が、地球の温室効果ガスの18%を占めているという記者からの指摘がありました。つまり、ステーキが地球温暖化に加担しているのではないかという指摘です。
「小泉さんは毎日ステーキを食べたいと言っていましたが、環境大臣としてどうなんですか?」という、正直、ちょっといじわるな質問です。
これに対し、小泉氏は「毎日でも食べたいということは、毎日食べてるというわけではないです」と返答し、「でも・・」と続けたあと、思わず口から出た言葉です。
逆ギレと言えば逆ギレですが、言いたくなる気持ちはとてもよく分かります。
魂の声だと思います。
まとめ
小泉氏には、自分の演説をICレコーダーに録り、夜、寝ながら聞いていたところ、「とてもよく眠れてしまった」という鉄板のネタがあります。
これは、何故、自分の話しを誰も聞いてくれないのかと、
自身が悩んだ時にとった行動のエピソードです。
そして、当時のことを回想し、こう語っています。
「自分の話し方って、自分が思っている以上に、早口で、リズムがなくて、一文が長い。これじゃ(聴衆が)聞かないなって思ったんです。そこに気づいてから、自分でものすごく意識が変わった」
短いセンテンスでゆっくりはっきり喋る、という小泉氏の話し方の特徴は、
どうやらこの経験があったからのようです。
この瞬間に「小泉進次郎構文」は誕生したのだと言ってもいいのではないのでしょうか。
内容はさておき、「言葉を届ける、人の心を突き刺す」という目的だけに集約すれば、大成功していると思いませんか?
よく眠れてしまうくらいつまらない自分の演説を変えたい、聴衆に届けたい、足を止まらせたい、というそんな切実な思いから、あの小泉進次郎節は生まれたのです。
スポークスマンとしての仕事も、政治家の仕事のひとつだと思います。
“キャッチーさ”といった意味であれば、自民党総裁選候補者の中で、小泉氏はあたまひとつ抜きん出ていました。
小泉氏の政治家としての今後の活躍、応援しています!
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