2024年5月31日、鹿児島県警本部の生活安全部長だった本田尚志容疑者が警察の内部資料漏えいの疑いで逮捕されました。
罪に問われている内部資料を漏えいした理由について、本田容疑者は「県警職員が行った犯罪行為を、野川明輝本部長が隠ぺいしようとしたことが許せなかった」と6月5日に開かれた鹿児島簡裁の中で明らかにしました。
簡潔に分かりやすくこの事件の内容をお伝えします。
本田容疑者逮捕までの経緯
※以下は本田容疑者が語った内容に基づくものになります。
2023年12月、鹿児島県枕崎市のトイレで盗撮事件が発生しました。
犯行は、枕崎署の現役警察官によるものだということが判明します。
当時、生活安全部長だった本田容疑者は、「現役警察官による犯行」という事実に強い衝撃を受け、
鹿児島県警・野川明輝本部長に直ちに捜査に着手するよう要請します。
ところが、野川本部長からの返答は「最後のチャンスをやろう」「泳がせよう」。
つまり、鹿児島県警として、捜査を見送るという判断が下されました。
そのさなか、またもや県内で現役警察官による犯罪が起こります。
しかし、野川本部長はこの事件についても究明を避ける判断を下します。
この度重なる「不都合な真実を隠蔽しようとする県警の姿勢」に本田容疑者は失望し、
警察官の不祥事を世の中へ公表してもらう目的で、これらの事件をまとめた文書を、
とある記者に託しました。
この行為が明るみとなり、2024年5月、本田容疑者は、「内部資料漏えい」という容疑で逮捕となりました。
鹿児島県警・野川明輝本部長の会見
本田容疑者が語った「内部資料を漏えいした理由」を受け、6月7日、県警本部ロビーにて、野川本部長による緊急会見が行われました。
野川本部長は、本田容疑者の主張を真っ向から否定しています。
まとめ
本田容疑者の主張が真実であるという前提で、この事件を要約すると、
「内部告発をしたら捕まった」ということになります。
ただ、現在「内部告発」は違法ではなく、当然逮捕もされません。
よって、本田容疑者の主張が正しいものであれば、不当逮捕という事になります。
きっかけとなった盗撮事件の容疑者である枕崎署の警察官は、本田容疑者の記者へのリーク後の5月に逮捕されています。
この事実から見ても、本田容疑者の行為は「内部告発」だったと捉えるのが自然のようにも思えます。不当逮捕の可能性も大いにあり得るのではないでしょうか。
一方で、ご紹介したとおり、野川本部長は、緊急会見の中で、「隠蔽という事実は一切ない」と断言しており、本田容疑者の主張を退けています。
いずれにせよ、真実を明らかにしていただきたいですね。
嘘のない世界を望みます。
今後の展開を見守って行きましょう。
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